考察
考察では次の内容について書いてください(考察を書く際は箇条書きでは書かないこと)。温度や距離などについて傾向を書くときには必ず具体的な数値と単位を書くこと。
- 流れの様子のスケッチ(層流か乱流か、渦の様子など)の実験条件ごとの結果
- 温度分布(特に鉛直管すぐそばの分布)の実験条件ごとの結果(グラフの温度分布を1回目から3回目まで比較をしてください。1回目は層流での分布、2回目と3回目は乱流での分布とどのような違いがあるかを考察に記入してください。)
- 計算した熱伝達率(どのようなときに高くなるか)の実験条件ごとの結果
- 乱流に遷移する臨界グラスホフ数Grの値
- それぞれの関連性についての考察
求めた実験結果と文献を調べた結果を踏まえて、「何故」そうなったか実験結果について考察をしてください(例えば温度分布の変化の大きなところと、スケッチの流動様式に関連があるのであれば、何故そのような関連性があるか、その条件での熱伝達率にはどのような影響を与えるか、など)。
以下の内容についても、記載があれば採点結果に加点をします。これ以外の内容でも実験に対する考察があれば評価対象とします。
- 層流と乱流が伝熱現象へ与える影響の違いについて伝熱学の教科書などの文献を調べ説明する。
- 求められた臨界グラスホフ数Grの値は妥当な値であるか、伝熱工学の専門書(下のリスト参照)などの自然(自由)対流の記述と比較し、違いについて考察せよ。鉛直管の記述がなければ、鉛直平板と比較しても良い。また、伝熱量を増やすにはどのような条件が望ましいか述べよ。
- 乱流が観察された時、鉛直管上部と下部で渦の状態が異なるはずである。何故、上部と下部で異なるか流れの速度がどう変わるかを考慮して考察せよ。
- 壁温を2点測定しているが、鉛直管上部と下部で温度が違う理由を考察せよ。
下記の伝熱工学の専門書はすべて佐賀大学図書館にあるので考察などを書く際に参考にしてみてください。
- 日本機械学会,「伝熱工学」,日本機械学会,(2005).
- 西川兼康・藤田泰伸,「伝熱学」,理工学社,(1982).
- 日本機械学会,「伝熱工学資料」,日本機械学会,(2009).
- J.P.ホールマン,「伝熱工学 上」,ブレイン図書出版,(1982).
- 甲藤好郎,「伝熱概論」,養賢堂,第17版,(1978).
- 相原利雄,「伝熱工学」,裳華房,(1994).
- 庄司正弘,「伝熱工学」,東京大学出版会,(1995).