機械エネルギー工学実験 T-3 鉛直管周りの自然対流 実験手順 その4
実験結果の整理
測定した値から、求めたい値を計算していきます。
起電力のコピー
まず熱電対の起電力から温度の計算をします。
図のようにwordファイルの「表 測定値2(熱電対1回目)」の値をコピーしてください。図の値は例なので自分の測定値と異なっていて構いません。
平均値の計算
新しくExcelを開きます。
左上の「A1」のセルで右クリックをして図のように貼り付けてください。
Fの列に最大値(D列)と最小値(E列)の平均値を計算します。やり方が分からなければ質問をしてください。
計算結果が正しいことを確認してください。
表示桁数の調整
平均値を出したF列の少数の表示桁数を少数第二位で合わせます。
F列を選択して右クリックをします。図の赤丸部分をクリックして表示桁数を調整します。
平均値の貼り付け
Excelの平均値の結果をWordに貼り付けます。F列をコピーして、「表 計算値1(平均起電力)」の1回目の列で右クリックをし「テキストのみ保持」で貼り付けます。
数値が左によっていたら右クリックで「中央揃え」を選んでください。
温度の計算
次に起電力から温度を計算します。Excelに戻って、F列の起電力から下記の式を使って計算してください。式中の記号のT が温度、E が起電力です。”上3つの壁面温度、スピンドル湯温度”が”T型”熱電対、”下13個の鉛直管周り温度”が”K型”熱電対です。
T型:T = 0.09 + 25.59E - 0.53E2
K型:T = 0.14 + 24.94E - 0.15E2
T型、K型の式をそれぞれ入力してコピーしてください。
温度は低くて気温程度、高くても100℃程度に収まります。妥当な値であるか確認してください。
先ほどと同じ方法で表示桁数を少数第一位に調整します。コピーしてwordの「表 計算値2(温度)」に「テキストのみ保持」で貼り付けます。同じように左によっていたら、「中央揃え」をしてください。
シート名変更
シートの名前を変更します。図のように左下の「Sheet1」で右クリックをして「名前の変更」を選び、「1回目」に変更してください。
ここで念の為、Excelのファイルを保存してください。提出はしないので、名前は好きにつけてください。後でこのデータを使ってグラフを書くのでファイルは消さないでください。
熱伝達率の計算(1)
熱伝達率を求めるために「表 計算値3(熱伝達率と無次元整理)」を計算していきます。
先ほどと同じExcelのシートのまま、伝熱量を計算します。「I2」セルに「伝熱量」と記入して、隣の「J2」に計算値を記入します。
ヒータに加えた電流I[A]、電圧V[V]の測定値から、ヒータで消費される電力L [W]は次式で求まります。電流と電圧はwordファイルの「表 測定値1」に記載しています。
L = I V
スピンドル油以外への伝熱がないと仮定し、定常状態ではこの電力L [W]がすべて熱へと変換され、スピンドル油への伝熱量Φ [W]と等しいとして、伝熱量を次式から求めます。
Φ = L
熱伝達率の計算(2)
表面温度Twの平均値を求めます。「I3」セルに「Tw」と記入して、隣の「J3」に計算値を記入します。表面温度はG1とG2に計算されているのでその平均を取ります。
次式から熱伝達率h[W/(m2 K)]を求めます。
「I4」セルに「熱伝達率h」と記入して、隣の「J4」に計算値を記入します。伝熱量Φ と表面温度Twは上で計算した値、T∞は「G3」に計算されています。面積A はwordファイルの「表 測定値1」の計算した値を使います。
目的の一つである熱伝達率が求まります。求めた値(伝熱量Φ 、表面温度Tw、熱伝達率h )をWordファイルの「表 計算値3(熱伝達率と無次元整理)」に記入します。これから2回目3回目の値と比較をしていきます。
1回目の熱伝達率の値と比較をしてください。2回目の観察した乱流の影響によって熱伝達率がどう変化したか「T-3.docx」の考察の欄にメモ書きをしておくといいでしょう。
1回目は乱流へ遷移していないので、「表 計算値2(臨界グラスホフ数)」は計算しません。2回目以降は次からの臨界グラスホフ数の計算に進みます。
温度分布のグラフの作成(二回目以降はここはとばして次のグラスホフ数の計算に進んでください)
一回目に熱伝達まで計算が終わり(二回目以降はここはとばして次のグラスホフ数の計算に進んでください)、時間の空きができたら、
上のページを参考にして一回目の温度分布のグラフを作ってください。時間に空きがなければ最後にまとめて三回分のグラフを作ってください。
グラフを作る際は下の「+」を押して新しいシートで作業をしてください。
距離は自分で記入します。温度は計算結果をコピーして貼り付けのオプションで「値」を選んで貼り付けます。
グラフタイトルなどは三回全ての実験が終わってから調整しましょう。グラフの形だけ確認してください。