機械エネルギー工学実験 T-4 冷凍機・ヒートポンプによる空気調和 実験手順 その6

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実験結果の整理

P - h 線図を使って、実験結果の整理をします。P - h 線図は実験の教科書のT-4に入っています。

パソコン上で見たい人はファイルもあるので必要な人は下のリンクを開いてください。使いにくい場合には上のメニューからダウンロードを選んで、ダウンロード後、別のウィンドウで開いて使ってください。

P - h 線図



実験結果の整理 P - h 線図

下記の説明を読んで 状態点1~3のエンタルピーを線図から読み取ってください。下の図と近い位置になるはずなので、参考にしてください。

冷媒の状態点1(蒸発器出口→圧縮機入口)のP - h 線図上の位置を冷媒の絶対圧力PR1 [MPa]と測定温度TR1 [°C]より求める。求めた位置の横軸の値から冷媒比エンタルピー hR1 [kJ/kg]を求める。

冷媒の状態点2(圧縮機出口→凝縮器入口)のP - h 線図上の位置を冷媒の絶対圧力PR2 [MPa]と測定温度TR2 [°C]より求める。求めた位置の横軸の値から冷媒比エンタルピー hR2 [kJ/kg]を求める。

冷媒の状態点3(凝縮器出口→膨張弁入口)のP - h 線図上の位置を冷媒の絶対圧力PR2 [MPa](凝縮器内では圧力がほとんど変化しないため、入口と同じ圧力とする)と測定温度TR3 [°C]より求める。求めた位置の横軸の値から冷媒比エンタルピー hR3 [kJ/kg]を求める。測定温度が飽和温度であった場合は、飽和線上(液側)にプロットし、その点の冷媒比エンタルピーを求める。

求めた状態点1から状態点3のエンタルピーの値を計算値の表に記入する。



実験結果の整理 成績係数の計算

下の説明を読んで、熱交換量と仕事率、成績係数を求めてください。

蒸発器(状態点4→1)での空気から冷媒への質量流量あたりの伝熱量φE [kJ/kg]は,蒸発器出口(状態点1)の冷媒比エンタルピーhR1 [kJ/kg]と蒸発器入口(状態点4)hR4 (= hR3 )[kJ/kg]の差より次式となる。

φE = hR1 - hR4

圧縮機(状態点1→2)での冷媒がされた仕事率l [kJ/kg]は,蒸発器出口(状態点1)の冷媒比エンタルピーhR1[kJ/kg]と凝縮器入口(状態点2)hR2[kJ/kg]の差より次式となる。

l = hR2 - hR1

成績係数ε [-]は,仕事率L [kW](電動の圧縮機による蒸気圧縮式の冷凍機であれば消費電力)と冷却量ΦE [kW](外部から冷媒への伝熱量)の比で次式から求められる。ここでG [kg/s]は冷媒の質量流量である。

式 成績係数

計算値の表の列を成績係数まで埋めてください。



実験結果の整理 結果の考察

冷凍機の条件に対する変化を見ていきます。1回目は基準であるので比較の必要はありません。2回目、3回目では結果を基準である1回目と比較をしてください。

伝熱量は増えていますか?仕事はどのように変化していますか?成績係数は上がりましたか?

変更した条件を踏まえて、その理由も考えてみてください。考えた結果は考察に記入してください。



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